技術の概要
当社の技術は、電線の把持部に自由回転機構を持たせることで、着氷や積雪によって生じる偏心荷重を吸収し、振動周期の一致を防ぐことで、電線が大きく揺動する「ギャロッピング現象」の発生を抑制します。さらに、張力変動を従来比約1/3に低減することで、設備の疲労や損傷を軽減し、短絡事故のリスク低減にも寄与しています。
当社は、40年以上にわたる実規模フィールドでの長期観測データを保有しており、シミュレーションとの整合性を検証するとともに、対策効果を定量的に説明できるギャロッピング対策技術を有する唯一の国内メーカーです。これらの実績により、現場においても高い効果と信頼性を確立しています。

社会とのつながりと技術の必要性
架空送電線は、風や雪の影響で「ギャロッピング」と呼ばれる大きな振動を起こし、設備の損傷や停電事故を引き起こすことがあります。特に寒冷地や強風地域では深刻な課題となっており、電力の安定供給のためには、振動を構造的に抑制する技術が不可欠です。こうした課題を解決するために、国内メーカーで唯一、実規模試験線を保有している当社は、振動のメカニズムを解析するとともに自社の非鉄金属加工技術(鋳造技術+機械加工技術)を組み合わせた振動抑制技術を持って、電力インフラの信頼性を支えています。

ギャロッピングとは、架空送電線に雪や氷が付着した状態で強風が吹き寄せたとき、架空送電線が上下に激しく振動する現象のことで、振動が大きくなり電線同士が接近・接触すると、短絡事故が発生して停電につながる場合があります。
技術の強み
- 国内メーカーで唯一、実証実験設備「最上試験線」を保有
- 最上試験線における長年の観測と実証試験により、人工着雪試験や自然条件下での検証を通じて、高い信頼性を確立
- 導体数や張力条件に応じた柔軟な設計が可能であり、すべての多導体送電線路に対応可能
導入実績・事例紹介
- 電力会社(国内・海外)
- 古河電工時報 第120号(2007年9月)
ギャロッピング抑制装置「ルーズスペーサ」 - CIGREでの発表
– タイトル:Efficacy of Loose Spacers in Mitigating
Galloping of Bundled Conductors
– リファレンス番号:B2-10634_2022
– 発行年:2022年
– 発行元:CIGRE Study Committee B2(架空送電線)
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